「エンジニアになりたい。でも、何から手をつければいいのか分からない」
新卒・未経験からIT業界を目指す人が、まずぶつかる壁です。ネットには情報があふれ、あの言語がいい、この資格が必要と、声もばらばら。迷って動けなくなるのはもったいない。
ここでは、エンジニアとして学び始めるときの順番と、資格との付き合い方を、できるだけシンプルに整理します。
完璧な計画より、まず一歩を踏み出すことのほうが大事です。難しく考えすぎず、気軽に読み進めてください。
いきなり言語ではなく、まず全体像から
多くの人が、最初に「どの言語を覚えるか」から入ろうとします。でも、その前に知っておきたいことがあります。
エンジニアと言っても、活躍する分野はさまざまだということです。
Webサービスをつくる分野、企業の業務システムを扱う分野、サーバーやネットワークを支えるインフラの分野。
分野が違えば、使う技術も学ぶ順番も変わります。まずは「自分はどんなものをつくりたいのか」をざっくり思い描く。
そこが決まると、学ぶべきものが自然と絞られてきます。全部を一度にやろうとしないことが、挫折しないコツです。
分野ごとの違いは、この先じっくり調べていけば十分。最初はふわっとした興味で構いません。
学ぶ言語は、目的から逆算して選ぶ
分野の当たりがついたら、次に言語です。ここも「人気だから」で選ぶより、つくりたいものから逆算するのが近道になります。
入口として選ばれやすい言語
一般に、初心者が学びやすいとされる言語はいくつかあります。
文法がやさしく学習情報も多いPython、Webの画面づくりで欠かせないJavaScript、業務システムで広く使われるJava、などが代表例。
どれが正解ということはありません。つくりたいものに近い言語を一つ選び、まずはそれを深く触ってみる。
あれこれ手を広げるより、一つをやり切る経験が力になります。一つの言語で基礎が身につけば、二つ目からの習得はぐっと楽になります。
プログラミングに共通する考え方が、そこで身につくからです。
手を動かしながら覚える
言語は、本を読むだけでは身につきません。実際にコードを書き、動かし、エラーに悩む。この繰り返しでしか伸びない部分があります。小さくても「動くもの」を自分でつくってみる。簡単なアプリでも、計算ツールでも構いません。完成の手応えが、次の学習の燃料になります。
独学か、スクールか
学び方にも選択肢があります。どちらが正しいというより、自分の性格や状況に合うほうを選ぶ話です。
独学は、費用を抑えられ、自分のペースで進められるのが魅力です。
無料や安価な学習サイト、書籍、動画教材も豊富にあります。ただし、つまずいたときに一人で抱え込みやすく、続ける意志が問われます。
スクールは、体系立てて学べて、質問できる相手がいるのが強みです。仲間ができ、モチベーションを保ちやすい面も。一方で費用はかかります。
まず独学で試してみて、限界を感じたらスクールを検討する、という進め方も現実的です。
大事なのは手段そのものより、自分が続けられるかどうか。無料の教材で少しかじってみて、学ぶこと自体が向いているかを確かめるのもいい方法です。
資格は必要? 取るなら何から
「資格がないと就職できないのでは」と不安になる人もいます。結論から言えば、エンジニアの仕事に資格は必須ではありません。
実力とつくったものがあれば、資格がなくても評価されます。
とはいえ、資格が無駄というわけでもない。学ぶ範囲がはっきりするので、独学の指針になります。
基礎から体系的に押さえたいなら、国家試験のITパスポートや基本情報技術者試験が定番の入口です。IT全般の基礎知識を、順序立てて学べます。
勉強した事実は、学ぶ意欲を示す材料として、面接で語れることもあります。未経験の段階では、こうした資格の勉強を通して土台をつくり、あわせて自分で何かをつくってみる。
この両輪が、着実な近道になります。
続けるための、小さな工夫
学習でいちばん難しいのは、続けることです。最後に、挫折しないためのヒントを少しだけ。
大きな目標だけを見ると、途方に暮れます。今日はここまで、と小さく区切る。できたことを記録して、進んだ実感を持つ。
つくったものは、GitHubなどに残しておくと、後で自分の成長が見えるうえ、就職活動での見せ札にもなります。
学ぶことは尽きない分野です。だからこそ、全部を完璧にしてから、と身構えなくていい。
分からないまま手を動かし、その都度調べる。そのサイクルに乗れたら、あなたはもうエンジニアへの一歩を踏み出しています。

